認知症の14の危険因子
ご家族の中に、「最近、聞き返しが増えた」「テレビの音が前より大きくなった」と感じる方はいらっしゃいませんか。
聞こえの変化は、ご本人よりも周りのご家族が先に気づくことも多く、そのサインをどう受け止め、どう支えていくかがとても大切です。
近年の研究では、難聴によって日常生活の不便さだけでなく、気持ちの落ち込みや人付き合いの減少など、さまざまな影響が生じることがわかってきました。
その中でも、特に注目されているのが「認知症との関係」です。難聴は、数ある認知症の危険因子のひとつとして挙げられており、ご家族にもぜひ知っておいていただきたいポイントです。
「聞こえにくい」をそのままにしないことが大切

この図は、世界的に有名な医学雑誌であるランセットの発表*1をまとめたものです。14の認知症危険因子が挙げられ、中年期(18〜65歳)にそれらを改善することで認知症のおよそ45%は発症を遅らせたり軽減したりできる可能性があることが明らかに。その中でも難聴はLDLコレステロール値の高さと並んで認知症の最も大きな危険因子であると指摘しています。(補聴器の装用と認知症リスク低減の因果関係は判明していません)
*1:(出典)2024年7月31日付『ランセット』誌常任委員会による「認知症予防、介入、ケア:2024年報告書」より、Sonova Japan社により改編、作図
補聴器の早期装用をおすすめします
加齢による難聴は、一般的に徐々に聞き取りづらくなり、自分では気づかないこともあります。聞こえにくいと感じたら、医師や販売店に相談し、早めの補聴器装用をおすすめします。

補聴器使用者の97%が「生活の質(QOL)が何がしか改善された」と答えています。
*2:一般社団法人 日本補聴器工業会 JapanTrak 2022 調査報告書より

補聴器使用者の77%が「補聴器を使うようになってから街を安心して歩くことができる」と答えています。
*2:一般社団法人 日本補聴器工業会 JapanTrak 2022 調査報告書より

所有している補聴器の満足度調査では、上記のような聞き取りの状況での満足度が上位を占めています。
*2:一般社団法人 日本補聴器工業会 JapanTrak 2022 調査報告書より
ご本人が「聞き取りづらい」と感じているときはもちろん、ご家族が「聞き返しが増えた」「テレビの音が大きくなった」と気づいたときも、そのサインを見逃さず、耳鼻咽喉科や補聴器専門店にご相談ください。補聴器専門店オーディオ・ノバでは、補聴器のご提案を通じて、聞こえと暮らしの不安を少しでも軽くし、これからの毎日を安心して過ごしていただけるようお手伝いしています。
出典:フォナック総合カタログ2025年11月号 5ページ、6ページ