補聴器を選ぶ前に知っておきたい大切なこと

2025.07.03

「最近、聞こえるのに言葉がわかりにくい…」と感じていませんか?
補聴器は、ただ音を大きくするだけではなく、脳の聞き分ける力も助けてくれる心強い道具です。

補聴器は「音を大きくするだけの道具」ではありません

補聴器というと、単に音を大きくするだけの機械と思っていませんか?
実はそれだけではありません。補聴器は、周囲のさまざまな音の中から必要な音を取り出し、脳が理解しやすいように調整してくれる「聞こえのサポート役」です。つまり、耳だけでなく「脳」の働きも助けてくれるのが補聴器の大きな特徴なのです。

聞こえるけれど「理解できない」ことがある

加齢による難聴では、「音が聞こえているのに、何を言っているのか分からない」という経験をされる方が多くいます。これは、耳で音をとらえても、それを脳がうまく処理できないからです。たとえば、テレビの音は聞こえるけれどセリフが聞き取れない、というのが典型です。特に騒がしい場所や複数人で話しているときは、こうした困難がより顕著になります。

補聴器で「聞こえるようになった」と感じるまでには時間がかかる

補聴器をつけたからといって、すぐに聞き取りが楽になるわけではありません。聞こえが悪くなっていた期間が長いほど、脳が音に慣れるまでに時間がかかることがあります。脳が「音を聞き分ける力」を取り戻すには、ある程度のトレーニングと時間が必要なのです。
実際、補聴器を使い始めた人の多くが、「最初は雑音が気になったけれど、1〜2か月で慣れた」と話しています。

音の「質」も大切。自分に合った補聴器を選ぼう

補聴器にはさまざまな種類や機能があります。単に音が大きくなるだけではなく、「会話の声だけを強調する」「騒音を自動で抑える」「周囲の音の方向を感知する」といった機能がついているものもあります。重要なのは、自分の生活環境や聞こえの状態に合った補聴器を選ぶこと。専門家による細かな調整も欠かせません。

家族の理解とサポートがカギ

補聴器の使用を始める際には、ご本人の努力だけでなく、ご家族の理解と協力もとても大切です。たとえば、「テレビの音がうるさい」と感じたら、まずはその理由を一緒に考えてみる。「聞き返されることが多くなった」と感じたら、補聴器の使用を提案してみる。そうした日常のちょっとした気づきが、聞こえの改善への第一歩になります。

まとめ

補聴器は、ただの音量調整器ではありません。耳と脳の「聞こえる力」を助ける、大切な医療機器です。そして、その効果をしっかり感じるには、自分に合った補聴器を選び、脳を少しずつ慣らしていくことが必要です。家族の温かい支えがあれば、そのプロセスはもっとスムーズに進むでしょう。

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